フェルトーン 施工現場 クワトロ様事務所に伺いました(2)
さて、前回の続きです。吸音ブラインド「フェルトーン」を設置させて頂きました横浜市都筑区のクワトロ様事務所での測定データのご報告です。
スピーカーの後ろに設置されているのがフェルトーンバーチカルブラインド(吸音ブラインド)。
残響時間とは、音源を停止後、その音が百万分の1になるまでの時間を指します。
グラフの縦軸は残響時間(単位:秒)で、残響時間が長いほ ど、響きやすいという状態です。
設置前1(青い線グラフ)
フェルトーンバーチカルもなく、既存ブラインドも開いている状態での測定です。推奨値と比べて、かなり残響時間が長く、響きやすい状態です。
設置前2(水色の線グラフ)
フェルトーンバーチカルも設置してなく、既存ブラインドを閉めている状態での測定です。
既存のグラスファイバー製縦型ブラインドがガラス面を覆っているので、ガラスに直接音が当たらなくなる分、若干反響が抑えられているようです。
設置後1(ピンクの線グラフ)
既存バーチカルは開いてガラスが見えている状態、フェルトーンバーチカルも設置したけれど、羽根を端に寄せている状態での測定です。
注目すべきは、フェルトーンバーチカルを閉じていなくても、音を吸収し、残響時間の軽減に役立っている点です。
設置後2(紫の線グラフ)
既存バーチカルは開いてガラスが見えている状態で、フェルトーンバーチカルを閉めた状態での測定です。
フェルトーンバーチカルを閉めることにより、1000~4000Hzあたりの反響音を吸収し、整えていることがわかります。
グラフがフラットになり、かなり推奨値に近づいています。
設置後3(赤い線グラフ)
既存ブラインドも閉め、フェルトーンバーチカルも閉めた状態での測定です。
設置前1と比べて残響時間が大幅に改善され、推奨値に近づきました。フェルトーンバーチカルがバランスの良い音の響きになるように調音しているのがわかります。
推奨値(黄色の線グラフ)
音楽を聞かれるお部屋とのことですので、スタジオとして使用するのに推奨される値を示しました。ただ音を吸えば良いという訳ではなく、使用目的に合わせた響きと吸音のバランスが必要なのです。フェルトーンバーチカルを設置後は、余計な反射音を抑えるためボーカルの音像がはっきりし、音量を上げも聞きやすくなったとおっしゃって頂けました。
以上、施工現場レポートでした。
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