教会で心を癒そう その2

・心を癒す音楽・バッハを聴きましょう

前回は「人生を癒す」と題して、キリスト教会の礼拝に参加して教会の音楽の豊かな響きに包まれ、非日常的な音環境の中で心を癒すことをお勧めしました。
今回はその延長で、協会で演奏される音楽について考えましょう。お勧めは、ヨハン・セバスチアン・バッハの音楽です。

教会音楽の代表というとバッハが挙げられます。
バッハはドイツに住み、音楽の基本である対位法を極め、教会音楽を作り続けました。

バッハの音楽は対位法を基本として、教会のミサの為に書かれた音楽です。

その音楽は厳格で精神性が高く、礼拝する者の心に対してこの世に神と呼ばれる気高く豊かな存在を植え付け、高い精神性の中に安らぎと生きることの喜びを伝える音楽です。

彼の音楽は、音楽の歴史の中で一時忘れ去られました。しかし、メンデルスゾーンによって1829年に再演され、バッハは「音楽の父」と呼ばれるほどにその功績がリスペクトされるようになったのです。

バッハが完成させた対位法は、現代の音楽にもそのまま生きています。広い意味での対位法はポップスにもジャズにも使われているのです。

例えば、ミュージカル映画のウエストサイドストーリーはバーンスタインが音楽を担当しましたが、その中で歌われる「Tonight quintet」はトゥナイトという歌が流れる中に他の2つの旋律が流れる非常に対位法的な音楽です。

そのほかにも、サイモンとガーファンクルのスカボロフェアは複数の旋律が並行して歌われており、対位法的な曲となっています。

萩原光男