第三回 イギリスでのビートルズ人気

ビートルズは2026年の今も世界的に人気の高いグループです。

では、本国イギリスではどうでしょう。
AIで評価をあたってみると「イギリスでのビートルズの人気は、60年代の「ビートルマニア」から、現在に至るまで衰えることなく、音楽史における前例のない記録とイギリスらしさを表現した音楽、そして「聖地」としてのアビーロードスタジオなど、多岐にわたる現象で語り継がれています」とあり、彼らの偉業を讃えています。

ところが、ネットで調べてみると実際は日本やアメリカとは少し様子が違うようです。ロックを産んだポップスの王国・イギリスではどんな受け止められ方をしているのでしょう。

イギリス在住の日本人による投稿がありました。「イギリスにいる日本人の間でビートルズの話をするのだけど、イギリスでは全然彼らの曲がかかっていない。どうなっているの?」という話。

また、別の日本人はパブで飲んでいたところ、30代のイギリス人女性にこう聞かれたとのことです。「私はビートルズをよく知らないけど、おすすめの曲なんかある?」
その女性の母親はポップス好きで、若い頃はお金に余裕があればビルボード誌の週刊誌まで買っており、昔話をする際にはビートルズの話題も出るそうなのですが、親子の間にはギャップがあるようです。

理由はスターの入れ替わりにあります。

イギリスはポップミュージックの王国です。次々にこの国で誕生するミュージシャンはすぐに世界的な名声を獲得し、時代の代表として活躍し始めるのです。

1960~1970年代はビートルズやローリングストーンズなど、今も忘れられていない伝説のロック・ポップスミュージシャンがいます。1980年代にはデビッドボウイ、スティング、フィルコリンズ、クイーン、1990年代にもオアシスなどを輩出します。エルトン・ジョンも時々ヒット曲を出し、王室のコンサートにも出演しています。

要するにイギリスにはロック・ポップミュージックの花がいつも咲いているのです。イギリス人にとってビートルズは沢山あるバンドの一つで、昔は売れたんだろうけど他にもいいバンドはあるさ、という感覚のようです。

とは言っても、伝統的にイギリス国民に愛されているミュージシャンもいます。
例えば、当時アイク&ティナ・ターナーとしてデビューしたティナ・ターナー。
また、日本ではサンタナで有名なブラックマジックウーマンを作曲した名ギタリスト、ピーター・グリーンが1960年代に創設したフリートウッド・マック。
両者ともやたらと根強い人気があります。

私は仕事がら1990年ごろから毎年イギリスに行っていましたが、その間、ティナ・ターナーとフリートウッド・マックは常にイギリスのミュージックシーンに登場し、ドイツの雑誌社でもよく聴かれていました。
イギリスでは、ビートルズやローリングストーンズなどの人気と、こうしたミュージシャンの人気が並んでいるように見えます。
日本やアメリカと、イギリスを含むヨーロッパ大陸とのポップミュージックの音楽環境の違いを感じたものでした。

ここまでで皆さんはどう感じられたでしようか。
イギリスではこのようであっても、日本は日本。これほどまでに高まっているビートルズ人気は、今後も独特のあり方で続いていくはずです。

さて、3回続けてきた「Beatles  today  by 東京ブラインド工業」ですが、ここで小休止しましょう。
すぐに再開しますので楽しみにお待ちください。

萩原光男

《注》

◎ティナ・ターナー
アメリカ生まれでスイスの市民権を取得し2023年に83歳でスイス没。グラミー賞を12回取得し、ロックンロールの女王としてロックの殿堂入り。

◎フリートウッド・マック
ミック・フリートウッド(ドラム)と、三大ギタリストの一人と言われるピーター・グリーンによって1967年にイギリスで創設。ブルース・ロックバンドとしてスタートした。
のちにサンタナでヒットしたブラックマジックウーマンが有名。その後メンバーの変遷があり、2022年にはクリスティン・マクヴィーが亡くなった。グループが存続するか難しい見通しだったが、2025年には新アルバムを作りツアーも行っている。

《参考文献:インターネット、Wikipedia》