第二回 ビートルズの人気分析
既に解散から40年経った今もなお、日本でのビートルズ人気は衰えることを知りません。今回は日本とアメリカのビートルズ人気を概観してみましょう。
LINEリサーチが2021年に行ったスマートフォン・ユーザーにラインで行った調査(https://lineresearch-platform.blog.jp/archives/38074422.html)があります。
まず、ビートルズの認知度は50歳以上で96%となっています。
他の年代も高いのですが流石に10代では低く、男性70%以上、女性62%にとどまっています。10代女性の認知度が低い傾向にあります。
また、好きな曲のトップ3は
- レット・イット・ビー
- イエスタデイ
- ヘイ・ジュード
となっていて、その後にヘルプ!やイエロー・サブマリン、オール・ニード・イズ・ラブが続きます。

アメリカでのロックグループの人気はどうでしょうか。
- ビートルズ
- レッド・ツェッペリン
- クイーン
ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が「史上最も人気のある100のロックバンド」というランキングを発表しました。この結果はレコードの売上だけでなく、Spotifyでの人気やWikipediaのページビューなど、さまざまな指標を基に計算されています。
今回紹介しているデータは2018年のもので少し古いのですが、『音楽ファンにとって一晩中語り明かせそうな「史上最高のロックバンドは?」』というテーマで人気グループのリサーチをしています。
その中で調べたビートルズ・ナンバーのランキングTOP3をみてみましょう。
1.「ヘイ・ジュード」
・誰でも「自分への応援歌として感じるメッセージ」
この曲は元々、ジョン・レノンとシンシアの離婚で傷ついた息子のジュリアンを、ポール・マッカートニーが励ますために書かれました。歌詞は「落ち込んでいるなら、良くするために行動すべきだ」という前向きで力強いメッセージを持っており、聴いた人がそれぞれの人生で困難に出会った時に励まされる応援歌としての響きを持っています。
・感動的な楽曲構成と展開も魅力
導入部はポールの温かく優しい歌い出しから始まります。彼の甘い声が聴く人を包こみ、優しい世界に自然と引き込みます

2.「レット・イット・ビー」
亡き母を歌ったポール・マッカートニーの個人的なストーリー、力強くも温かいボーカル、そしてビートルズ解散を象徴する最後のアルバムであることなどが挙げられます。
・感動的なストーリー
ジョン・レノンは妻オノ・ヨーコがビートルズを解散へと導いたと信じていて、そんなジョンにポールは優しく「レット・イット・ビー」を捧げたのでした。ビートルズの苦悩と終わりを象徴する曲にもなってしまいましたが、バンドメンバーにもファンにも深く記憶されています。
・ポールの個人的な背景
ポール・マッカートニーが14歳の頃に亡くなった母「メアリー・パトリシア・モーヒン」が夢に現れたことから着想を得て作られました。ポール・マッカートニーの力強くも温かみのある歌声も、この曲の感動を増幅させているのです。

3.「ヘルプ!」
多くの人を惹きつけるメロディに加え、当時既に世界的名声の頂点にいたジョン・レノンが感じていたプレッシャーや不安といった内面の感情を素直かつ率直に歌い上げた歌詞に人気の理由があります。
・誰にもわかりやすい歌詞
人気の頂点に登ってしまったプレッシャーや、個人的にも問題を抱えていました。「誰か助けて!僕には助けが必要だ!」と歌う歌詞は、多くの人々が経験する不安や孤独感に共鳴しています。誰の心にもある不安は、時代を超えて共感を呼ぶのです。
・ジョン・レノンの本音
当時、ビートルズは爆発的な人気(ビートルマニア)の渦中にあり、ジョンは精神的に追い詰められていました。この曲はそれまでのポップなイメージとは異なり、彼自身の正直なSOSメッセージであり、その真実味がリスナーに強く響きました。
・音楽的完成度の高さ
ジョン、ポールの優れたソングライティング能力と、ジョージ・マーティンによる完璧なプロデュースにより楽曲としての完成度が非常に高い点も、人気の大きな理由です。
萩原光男

